第5回焼畑フォーラム in 新潟•山北

第5回焼畑フォーラムが、新潟県村上市山北地区を会場に開催されました。今回は、奈良田の焼畑に毎年手伝いに来てくれているHさんと2人で参加してきました。
奈良田からは、2022年3月に開催された第3回焼畑フォーラムから参加しています。このときにできた縁によって、実地研修を兼ねて、山北(新潟県)、井川(静岡県)、余呉(滋賀県)の焼畑作業に参加させてもらい、奈良田での焼畑実践復活は大きく後押しされました。
過去2回はコロナ禍で参加制限が敷かれていましたが、今回は一般参加の方もいっぱいで、会場が埋まってしまっていました。焼畑に対する関心がこんなにたくさん集まっていることに、ときめいてしまいます。

第5回焼畑フォーラムには全国の焼畑実践地域から8団体・グループが参加し、初日にそれぞれ15分程度の発表をおこないます。奈良田チームの発表は5番手。焼畑への取り組みの意義については過去2回で発表してきているので、今回は2024年・2025年の実践を中心に、技術的な話や焼畑の面白さ、焼畑実践継続における課題などを整理してお話しました。
また、会場ロビーが各地域のパネル展示スペースにもなっていて、奈良田ブースでは、発表では取り上げられなかった、焼畑文化にまつわる写真を展示しました。発表後もたくさんの人がブースに訪れてくれて、特にヌルデ塩、焼畑に関わる(と考えられる)小正月の風習、実践を通して見えたハンノキ植樹の一側面については、ほかの焼畑実践地域の皆さんにとっても興味津々だったようです。皆さんとたくさんお話をして、おかげさまで、ブース販売のために用意したメープルシロップが完売しました! メープルシロップについてもたくさん質問をいただきました。嬉しい限り。


2日目はエクスカーション。ここ新潟県村上市山北地区で焼畑実践を続けている、さんぽく山焼きの赤かぶ生産組合の山畑を見学しました。2022年に実地研修を兼ねてお手伝いに来た場所のすぐ近くで、マイクロバスで移動しながら見える景色を懐かしく感じていました。
案内してもらったのは、2024年に火入れをした山畑だそうです。奈良田で僕が実践してきたのと比べると、規模の大きさに圧倒されますが、こちらでは、林業と焼畑がうまく融合していて、杉を伐り出した後に残る枝葉を利用して火入れをします。焼畑をする側からすれば、伐採の手間をかけずに山畑と燃やす枝葉が得られ、地主さんにとっては、焼畑によって綺麗に地拵えがなされるので、新たに苗を植える際にも、その後の序盤の管理にも都合が良くなります。お互いに好都合なのです。同じ土地でも、火を入れたところにはヌルデがたくさん生えていましたが、火を入れなかった奥の方の土地にはヌルデはあまり見られず、タモの木がたくさん生えていて興味深かったです。


今回のフォーラム参加によって焼畑実践者の顔見知りも増え、実践者同士ならではの情報交換を楽しめたのはもちろんのこと、初めてお会いした椎葉勝さんや江頭先生ともお話することができ、奈良田での取り組みが正しい歩みの上にあったことを実感することができた、充実の3日間でした。
奈良田を出発した日は、身延駅まで、せっかく(わ)に送ってもらったのに、富士駅で乗り換えるつもりがなんと寝過ごしてしまい、旅程は1時間遅れに。幸いスケジュール的には問題なく、むしろそのおかげで、村上市に向かう車窓から、夕日が日本海にとっぷり沈んでいく姿を楽しむことができました。



(ゆ)