コトのハンティングデビュー その2

今季の樹液採集が始まってから、連日の山での回収、そして煮詰め作業に追われる日々でしたが、ようやく木がいったんひと休み。前日までに回収してきた、容器に入ったままの樹液だけになったので、煮詰め作業を(わ)に任せて、コトを山に入れて思いっきり走らせてやることにしました。

(さ)の両腕に収まる程度だったコトも、みるみる体が大きくなって、動くものに飛びつこうとするようになり、10月頃には、散歩中に見かけた鹿も追いかけ始めました。先輩猟師の(ま)さんによれば「早い奴なら7か月からやる」という話で、それならば今季の猟期に間に合うぞ、と楽しみにしていました。
これまで何度かチャンスもありましたが、僕の待ち伏せする場所が悪かったり、コトの追い込みが甘かったり、慌ててしまったこともあり、なかなか思うようにはいきません。こちらも猟犬飼うのは初めて。コトもまだ山を知らないのだから仕方ない。紐をつけての散歩では叶わない思い切った運動ができるだけでも良しとしてきましたが、とうとうこの日、コトが追った鹿を仕留めることができました。

これまでの反省から、待ち伏せする場所もドンピシャ。山に入れたとたんに臭いを取ってすぐ鹿を追い出し、ものすごいスピードで山を跳び下ってきます。半矢でしたがそのまま追いかけ、追い詰めた場所で僕の到着まで逃がしませんでした。
たまたま近くにいた(ま)さんが銃声を聞いて連絡をくれて、すぐに見に来てくれました。「良い振り方してる。これはモノになるよ、大丈夫だ!」と一緒に喜んでもらいました。コトにも短時間にぎゅーっと詰まった良い経験を積ませることができました。最近は鹿肉を使用した犬のおやつの製作にも試験的に取り組んでおり、お肉もコトと山分け、大切にいただきます。



(ゆ)